淡々と、かつ着々と。

やるせない26歳が綴るこれは独り言

本関連

自称読書家が今更読んだベストセラー「君の膵臓をたべたい」

「趣味はなんですか?」 「君の膵臓をたべたい」ってなんだよ 評価:星4.5です! ベストセラー恐るべし 「趣味はなんですか?」 「趣味はなんですか?」 この質問は至る所で投げられ、心の鍵となる。距離感が測り得ない相手を前に地雷を踏むことなく(趣味は…

【ブックレビュー】12月、1月に読んだ本まとめ【7冊】

年末年始の読書 気が付けば年末どころか1月が終わっていて、ああ時の流れは……といつも通りの語り口で始まりそうになったから、なにか季節感あふれる枕詞で書き始めようとしたけど、2月という冬っちゃ冬だけどそこまで冬でもないし季語もよくわからない月を迎…

『タビトモ アンコールワット』は素晴らしいガイドブック

カンボジアのガイドブックが全然ない件 海外旅行に欠かせない『ガイドブック』。 スマホの普及と共に紙媒体の活躍の場は減ってきたが、モノとして情報を手元に置ける紙の安心感は海外シーンにおいて非常に心強い。 reyu.hatenablog.com 私はカンボジアへ旅立…

「本気って、ヤじゃない?」 / 『黄色い目の魚』佐藤多佳子【感想】

『黄色い目の魚』佐藤多佳子【感想】 「本気って、ヤじゃない?」 俺が聞くと、村田は理解できないという顔つきになった。 「こわくねぇ? 自分の限界とか見ちまうの?」 それでも、まだ、俺は言っていた。 「俺、そんなの見ちまったら、二度と立ち直れない…

【ブックレビュー】11月に読んだ本まとめ【5冊】

もう今年もラストスパート 早いものでもう……から始まる導入を何度繰り返したことでしょう。 そして1ヵ月後には「早いものでもう、新年…」とクリスマス気分のまま年を明かす自分の姿が目に浮かびます。凄い速さで流れているはずなのに、過去を振り返った時初…

俺ガイル語りに行ってきた。

俺ガイル語りに行ってきた。 sho-cul.com 昨日、小学館の自社ビルにお邪魔してきました。 目的は『シリーズ完結記念!最終巻が100倍おもしろくなる「俺ガイル」語り』。Twitterに流れてきた『残り席わずかです!』に心が揺れて(ほんとこういう文言に弱い)…

ここからラブコメが始まる/『やはり俺の青春ラブコメは間違っている14』【感想】

『やはり俺の青春ラブコメは間違っている14』(渡航) 終わる…… 右手に重くのしかかる読み終わったページ、左手の指先で摘まむ最後の1ページ。最後のページに書かれている文字が薄っすら透け、思わず捲るのをためらった。裏側からもしっかり確認できてしまっ…

【全然読めなかった…】10月に読んだ本まとめ【3冊】

10月に読んだ本まとめ 時の速さに驚くことがなくなった。それは受け入れた証拠なのか、単に鈍感になったからなのか。季節の訪れは毎年さりげなくやってくるものだが、今年は風に吹かれながら寒暖入り混じる温度が忙しなく列島を走り回り、季節そのものをかき…

最近捻くれた作品読みすぎじゃない?/『anego』(林真理子)

『anego』(林真理子) 今、私の中で女性作家ブームが来ている。 読書に関してかなり雑食家な私は定期的にブームを迎える。三島由紀夫を傾倒していたかと思えば、異世界転生に現を抜かし、現代日本を新書を通して批評し始めた翌月にはメンタリストdaigoの話…

【読書の秋】9月に読んだ本まとめ【12冊】

9月に読んだ本まとめ 9月ももうおしまいですねー 今年も残り3ヵ月。早いのなんのって言ってる間に1か月がすぎちゃってちゃんと夏と別れの挨拶もできませんでした。 さて秋と言えば読書の秋! 過ごしやすい空気のなか外で開く物語もまた格別ですねぇ…というこ…

観察者は何者にもなれない/『何者』(朝井リョウ)

『何者』(朝井リョウ) 埃を被った本棚の奥に見覚えある表紙を見つけた。 黄色いタイトルが暗闇で光る。本棚の奥に手を伸ばし、少し色褪せたそれを取り出す。この本の内容ははっきりとは思い出せない。 学生の敏感かつ過激な心情を如実に描く朝井リョウの作…

ブックオフ×楽天ペイでお得にお買い物。

電子マネー使ってますか? 昨年12月、現金主義者の私の中である革命が起こった。 iPhone8に買い替えたのである。 つまり、スマホでピピッとタッチ払いが可能になったのである。 「スマホが財布って、電池切れたらおしまいじゃん。現金が見えないと使いすぎち…

【好意の返報性など】第1回俺的モテ方講座【恋愛心理学】

よこしまな気持ちで向き合う心理学 肥満気味になっていた本棚の整理をしていると奥から懐かしい本が出てきた。 うげっ、大学一年生の時ぶり。 10代のクライマックスを自惚れながら過ごしていた私はなにを勘違いしたか「女遊びをしている男がカッコいい」的な…

好きの向こう側にあるもの/『おまえじゃなきゃだめなんだ』(角田光代)

『おまえじゃなきゃだめなんだ』(角田光代) 人を好きになって味わう無敵の喜び、迷い、信頼と哀しみ、約束の先にあるもの---すべての大人に贈る宝石のような恋愛短編集 あらすじより 『おまえじゃなきゃだめなんだ』(角田光代) 恋愛小説は面白い ⑦共栄ハ…

【読書】この夏読んだライトノベルを紹介。【ブックレビュー】

8月に読んだライトノベルを紹介します。 前回に引き続き、今回はライトノベル。 私がオタクになったきっかけはあるライトノベルでした。 その名も「涼宮ハルヒの憂鬱」 小学5年生の時に「人と違う趣味」が欲しいと思って、なぜかオタクを目指してしまった俺…

【読書】人生の夏休み(8月)に読んだ本【ブックレビュー】

人生の夏休みに読んだ本 八月も終わる。暑い暑いと冒頭に書くのはもう嫌だ。けど今日も暑い。秋になったら書き出しは「赤く染まる紅葉系」の表現が多くなると思います。お楽しみに。 あ、八月で思い出したけどサイレントサイレンの「八月の夜」っていい曲だ…

【7冊】7月に読んだ本を紹介します【ブックレビュー?】

雨の日は、本を読む。 7月が終わります。うえーい。 というわけで、今月読んだ本を一気に紹介しようと思います。疲れててもやっぱり本はいいぞ。 雨の日は、本を読む。 『黒い家』 貴志祐介 『身の下相談にお答えします』 上野千鶴子 『愛がなんだ』 角田光…

片思いに「正解」はあるのか / 『愛がなんだ』(角田光代)

『愛がなんだ』(角田光代) 1ヵ月ほど前に映画を観てきた。 「愛がなんだ」そのタイトルは愛への疑問というよりも、愛にたいする怒り、欺瞞、葛藤を叫んでいるよう見えた。「愛ってなんだろう」とかそんな生易しい言葉で悩む人はきっとそこまで愛に悩んでい…

暗闇から聞こえる死の呼吸 / 黒い家(貴志祐介)

暗闇から聞こえる死の呼吸 / 黒い家(貴志祐介) サイコホラーをみなさん読みますか? ジャンルを問わず何でも読む私なんですが、特に好きなジャンルは性癖に刺さったライトノベルと恋愛作品とサイコホラーなんです。極端な好みのせいで私自身がサイコパスみ…

親が人間だって何歳のときに気付きましたか?/『保育園義務教育化』(古市憲寿)

保育園義務教育化(古市憲寿) 小学館 『親が人間だって何歳のときに気付きましたか?』 古市さんが書く本はいつも不意を狙った顔面パンチから始まる。 保育園義務教育化(古市憲寿) 小学館 革命家を匂わせる強烈なタイトルだが、けして赤く染まった暴論で…

異性を理解することはできない。/「異性」(角田光代/穂村弘)

女の子の気持ちが知りたいよーえーん(by 23歳) 悲痛な男の叫びが救いを求めたのは一冊の本だった。 人間はなぜ生きるのか、なんて中学生御用達の哲学的疑問に悩むことはなくなったが、いかんせん女性関係の悩みは尽きない。 おっと。まるで浮名を流すプレ…

5月に読んだ本をまとめましょう

4月後半から現在(5月中旬)に読んだ本紹介 こんにちは。 しばらく書いてなかったブックレビューを久々にやろうかなって思った。ふと。 きっかけは平山夢明のDINERを読み切ったから。読積してた本の中でも特に気になったやつだったし、読み始めたら面白くて…

悩んだ時の自伝本

人はいつも道に迷っている。 頭に描く地図はあるけど、向いている方角や、自分の現在地が分からなくなり路頭に迷い続けてしまう時がある。 そんなときに一つの指標となってくれるのは「自伝本」 今日は自称読書家(読んだ内容は翌日に8割忘れる)私が悩める…

やっぱり恋愛小説は…(一月読んだ本を振り返ろう ver1)

読書というのは暇に浸れる時に味わえる最高の時間の無駄使いだと思う。 モラトリアムも終わりに近づき、冬の寒さも私と一緒に卒業するのかなと想起させる暖かな日々を送る今日この頃。旅行という予定は立てても、四六時中旅行するとなるとそれは放浪に近いわ…

文学読書のすゝめ

やることがない日になにをするかと言えば、趣味に時間を使うのが一番だろう。 そして趣味と聞かれて「読書」を上げる人は少なくない。だが一概に「読書」と言ってもその楽しみ方は多岐にわたる。 読むという動作を好む人もいれば、文字や言葉そのものを好む…

受験シーズン

鼻を衝くような寒さが連日続いています。太陽の日を暖かいと最後に感じたのはいつだったでしょうか。 気が付けばセンター試験も終わり、所属学校の最高学年が授業を合法的に休み、それぞれの戦場へと赴き始めるそんな時期。 と思えば、すでに私立高校なんか…

2019年の総決算! 読書編

なにかと言えば平成最後の…という文言が目と耳に入ってくる一年であった2019年。 つまり2019年の終わりと共に平成も平静と幕を閉じる。と最近まで勘違いをしていました。こんにちは、私です。 年の瀬も近づいてきたので恒例の今年を振り返ろうコーナーですね…