にわかの俺がケツメイシの名曲を紹介する【『今』のあなたに向けた応援歌】
偶然をご提供
人との出会いが偶然であるように音楽との出会いも偶然から始まる。
自分が好きなアーティストとの出会いを辿ると、些細な偶然だったと気づく。つけっぱなしのテレビで流れてたとか、好きな子が聞いてたとか、アニメのOPだったとか。
義務的にファンになることを強いられることはないので、好きな音楽は自分の規模感でどんどん広がっていく。
今あなたが好きなアーティストと出会ってない人生を想像できるだろうか。
あの日泣きながら聞いた歌。あの歌と出会っていなければ、今のあなたはだろうか。
ここで私は一つの偶然の出会いを提供したい。
そのアーティストはみなさんにとって
「あー名前は知ってる」
程度の知名度だろう。
である。
彼らは『今』を歌う。
(紹介されたアーティストってなんかとっつきにくいけどぜひ聞いてみてね。)
ここでは”歌詞”に注目しながら優しさと強さとセンスに溢れた名曲たちを淡々と紹介していく。
- 偶然をご提供
- 名曲その1 『さくら』
- 名曲その2 『トモダチ』
- 名曲その3 『闘え!サラリーマン』
- 名曲その4 『覚悟はいいか』
- 名曲その5 『出会いは成長の種』
- 終わりに。「今」を歌うアーティスト
- 過去記事もどうぞ
名曲その1 『さくら』
「あ、この曲知ってる~」人も沢山いるだろう。
それもそのはず、2005年年間シングル売り上げ第2位のケツメイシ代表曲『さくら』
(ちなみに2005年1位は青春アミーゴ)
さくら舞い散る中に忘れた記憶の~♬
ポップでリズミカルな春曲は馴染やすく長く耳に残る。
有名なサビも言わずとも最高なのだが、私が紹介したいのは♂雰囲気ムンムンの太蔵さんのパート。
気付けばまたこの季節で
君との想い出に誘われ
心の扉たたいた
でも手をすり抜けた花びら
初めて分かった 俺若かった
この場所来るまで分からなかったが
此処だけは今も何故
運命(さだめ)のように香る風
春は出会いの季節、暖かな景色の中であの日の記憶と出会う。
”春”は過去を振り返りがち…1年前は何をしていたかな。みんなはなにしてるのかな。変わってしまった立場、環境、だけど同じ季節に同じ場所で桜は今日も佇んでいる。
桜の下のあの日の思い出。
消えはしないさ、この思いはどこまで……
そんな切ない思いがこみあげてくる。
てかこれほどの”詩”をリリック織り交ぜながらリズミカルに紡げるの凄くね?
ケツメイシの凄さはこのセンス。音に合わせて韻に乗せた言葉のチョイスが絶妙なんだよね。同じラップグループに括られがちな湘南乃風(レゲエだけど)のゴリゴリにタオルを回す曲とは違って、心に深く染みるラップなんだよなぁ…
名曲その2 『トモダチ』
実は学校の教科書にも掲載されたことがある名曲であり個人的には名曲ランキング№1!
このブログでは何度も紹介してますが、あらためて(笑)
まずはやはりこのサビ。
ずっと友だち だが時は経ち
変わりゆく街の中で 共に育ち
この街から力溜め
一からのスタートを切った君に 幸あれ
恋人との別れソングは沢山ありますが、友達とのお別れを歌った曲って少ない気がする。遠くで頑張っているトモダチに送りたい曲です。
で、で、で。
サビも凄くいいんだけど、今回推したいのはフィリピンパブが大好きな高音担当?RYOさんパート。
あれから何年 汗ばらまいて
お前らは未だ走り続けてるだろう
常に前上 見てる 決める mywayの
気持ちで祈り それが愛しい離れても与えて 生き様にやられて
友と共に登り出して本物の男に
なる日 わかる日までが共に変わる日
なあそうだろう? そうなろうまた会おう笑って
大人の友情ソングだわこれ……
RYOさんの特徴は高音早口ボイス。だけどめちゃくちゃ整った韻で紡ぎあげるからこれまた聞いててすごーくすごく気持ちいいんですよね。
これも文字だけを追えば”詩”なんですが、メロディに乗せて歌える曲になんですよ!
青臭さを笑わない、20代にぜひ聞いてほしい。
名曲その3 『闘え!サラリーマン』
しんみりとしたお別れソングは好きだけど、それだけだと疲れちゃう。
そこはエンターテイナーケツメイシ。社会のために生活のために戦うサラリーマンの叫びを曲にしちゃいました。
頑張れ オレ!(HEY!)
疲れは酒で流し込め(HEY!)
あえて言おう「会社はオレ達が支えてんだ!」
We are ジャパニーズサラリーマン
終始ハイテンション。金曜日の二次会カラオケでスーツを着崩して歌いたい曲。
感動でゴリ押しせずにいい塩梅で”お遊び”があるからケツメイシ大好き。
ちなみにケツメイシの♂っぽい人とフィリピンハブの人は東京薬科大卒です。サラリーマン経験有。
やらねぇお前が言うな「やれ!」
嫌われ上司になりたかね
報連相ならしっかりと また
ノルマに合わせるぴったりと
何だかんだで出来ちゃって また
首を絞めるのは俺のせいだって…
涙落ちる感動を誘う曲が名曲だとは限らない。
心が動けばそれは全て名曲だ。
名曲その4 『覚悟はいいか』
応援ソングっていいながら、成功を押し付けるような曲が多いんですよ。
夢は叶うとか、幸せはその先にあるとか、無駄なことなんてないとか。それってなんの保証があって言ってるんですかね。かっこつけるのはいいけど、頑張ってるのは”今”なんだからあるか分からない成功した未来を餌のようにぶら下げてる曲は大嫌いです。
私が欲しかった応援ソング。それは”今”を応援してくれる歌。ただただこの瞬間、背中を押してほしい。
よお覚悟はいいか?
来たその道を信じればいいさ
よお覚悟はいいか?
お前らしくやり切ればいいさ
よお覚悟はいいか?
持てる全てを出したらいいさ
よお覚悟はいいか?
お前がいいなら それでいいさ
このサビの「いいさ」がちょうどいい距離を作ってる。
ここまで等身大で応援してくれる曲はいままであったでしょうか。きれいごとを並べて夢を語るのではなく、ただただ親身に”応援してくれる”。
そしてサビ以外も秀逸で……
不安に思う どこまでいける?
安心しろ もう ここまで来てる
本気になれなかった不幸せ
それを今分かるならぶちかませ
打ち鳴らせ その心の鐘
今のツラこそお前そのものだぜ
二度ない機会を 無にするな
決して後ろは 振り向くな
気づきましたか?
この曲で歌っているのは『これまで⇒今』のことだけ。
未来を、成功した先を歌わない応援ソングってこれまであったでしょうか。
いやー参りましたケツメイシ。
名曲その5 『出会いは成長の種』
思えば これだけ生きてきて
俺は何人の人に出会えたろう?
願ったような 出会いだろうか?
良い奴ばかりでないだろう
思えば これだけ生きてきて
俺は何人の人に出会えたろう?
描いたような 出会いだろうか?
嫌な奴ばかりでないだろう
これまでの出会い、それ今の自分を作り上げたかけがえのないもの。
いい出会いも悪い出会いもその全てに意味があった。自分に優しくなれる曲。
完全に書き疲れてます( ;∀;)
終わりに。「今」を歌うアーティスト
ケツメイシって過去から今を歌う曲が多い。だから社会人になってしまって自暴気味に学生時代を振り返っている今の自分に刺さってるのかな。
けどケツメイシは過去の讃美歌を歌いません。
彼らが歌うのは『今』。
不器用にがむしゃらに歩みつづける『今の私たち』を応援してくれる。
これがケツメイシです。
ここまでカッコつけて著作権的にゴリゴリアウトの記事ってことが今回のオチ。
3288文字 1時間半
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