淡々と、かつ着々と。

やるせない26歳が綴るこれは独り言

【つるとんたん】3玉の罠【スクランブルスクエア】

つるとんたんをご存知だろうか。

あなたは、つるとんたんをご存知だろうか。

東京と大阪に多く店を構えるうどんチェーン店だ。丸亀やはなまるを代表するファストフード感覚のうどん屋とは一線を画しており、相手次第ではデートに使えそうなおしゃれなうどん屋さんである。(高校時代のデートは丸亀でしたけどね)

 

つるとんたんでやってはいけないことは3つある。

無銭飲食、迷惑行為

そして

生半可な気持ちで3玉を注文することだ。

 

 

TsuruTonTan UDON NOODLE Brasserie 渋谷にて

つるとんたんでは多彩なメニューもさることながら、全て大盛り無料

それも大盛り3玉まで無料という太麺に負けじの太っ腹サービスが売りだ。

大盛り無料。この言葉に興奮を抑えられない雄も多いことだろう。その言葉によだれを垂れ流す雌も…いや女性を雌って表現するのはいろんな方向からいろんな意見が飛んできそうだから訂正します。もちろん女性の方も好きなものは好きなだけ食べたい人は多いことでしょう。

 

あれは雨降る平日渋谷にて。空腹で彷徨う上空150m、そこは渋谷の新しいランドマーク渋谷スクランブルウエア上階のレストランフロアだった。品があるシンプルな外観に立て掛けられた看板には強気な価格が小さく書かれている。そこに顔を近づけて0の数を数えているような男はここにくるべきではない。しかし、まぁ今から降りるのも面倒だしなにより外は大雨だ。

野口英世1人捧げて桜が何枚か手元に残ればいいのだが…そんなみみっちいニーズに応えてくれるお店がはたして……天空街にあった。

TsuruTonTan UDON NOODLE Brasserie 渋谷

www.tsurutontan.co.jp

読めん。一見おしゃれなビッフェバーかと思った。ああ、つるとんたん。どこかで聞いたことがある「つるとんたん」。入り口に置かれたメニューを開くと見慣れた「おうどん」の下にお手頃価格が並ぶ。にしても1人で入ることを躊躇ううどん屋さんって初めてだ。

 

「男は黙って大盛り」その精神が君を苦しめる

流石にワンコインとはいかずともスクランブルスクエアでここ以上に財布に優しくしてくれる店はなかろう。14時ごろでも店は大繁盛、列こそはないもの5分ほど待って入店した。席によっては高層階からの景色を眺めながらうどんを啜ることができるような。残念ながら内側のテーブル席だったが、店内はうどん屋と言われなければわからない、むしろうどん屋というのを隠そうとしているのではないかと勘繰ってしまうような装飾と音楽と客層。まぁこれがむしろ渋谷らしいか。

タブレットでメニューを見ていく。創作うどんが多いようだ。確かに創作うどん屋として店内を見渡せば、創作うどん屋っぽい。なんだ創作うどん屋っぽいって。

私はストレートに『玉子とじのおうどん』を注文することにした。

理由は¥880でたいへんお得だからだ(比較的)。

注文しようとタップした瞬間、画面に現れたその言葉を認知した脳の震えが高速で心にまで達した。

「3玉まで無料・・・!?」

これまで大盛りの文字とは何度も出会ってきた。しかし3玉とは。ありえない。だって3玉ってつまりそれは3人前で大盛りの域を悠に超えている。グラムで書かれていないから未知のボリュームだが880円で3人前と考えればかなりコスパがいい昼食では?スクランブルスクエアで3人前880円はむしろ格安では?てか男は黙って大盛りでは?

ここまでの逡巡はおよそ2秒。私の指が『3玉』に軽く触れた。

 

汗をかきながらすり鉢を1人啜る男像

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写真だと伝わりにくいがとんでもないサイズ器で運ばれてきた。大きすぎて1人で面と向かうには恥ずかしいサイズ。一思いに麺を掬い上げようと箸を突っ込んでみたら重すぎて指先から手首までが痺れてしまった。久しぶりにこれやばいかもなぁと3本ずつちゅるちゅるして咀嚼する。

麺がもっちもち。小麦臭さが全くなくて透き通った味がする。玉子も3つくらい使ってるのかな?どこを掬っても麺に絡みついてくれて美味しい。

ちゅるちゅる、もっちもち、ごく、ちゅるちゅる、もちもち、ごく、ちゅるちゅる。幾度繰り返したことだろう、全く減らない。なんだこれ。腹の悲鳴を直前にして顎が鳴き始めてるんだが。みんなよく普通の表情で食えるなと思った、みなさん笑み溢れるお食事の時間を過ごしているようで、すり鉢に向かって1人フーフー唸っているお客様は私だけでした。そうよね、普通友達と来て取り分けて食べるよね。

顎が限界を迎えてからゴリ押し。顎先を天井に向けて食道のこじ開けることで喉越しが良いうどんを無理やり胃に落としていました。まさかこんなところでテレビチャンピョンで食事を”落とし込んでいた”菅原初代さんの姿に助けられるとは。ご冥福をお祈りします。

3玉を楽しみに待っている時は「なんだおしゃれなお酒もあるじゃん。食後に注文しようかな」とか戯言を呟いてましたが、そんな余裕はもちろんなく、お会計後にトイレにガンダしたのは言うまでもありません。ちなみにトイレは店を出てすぐの場所にあります。

 

腹八分。これアフォリズム

お腹を埋めるという意味では880円で大満足。しかし「お腹いっぱいだー」には「美味しかったなー」もつなげたいですね。もう怖くてぶっちゃけ1人でいけない( ;  ; )

胃袋に自信がない人は、おとなしく2玉あたりから始めましょう。

 

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