変わらないLINEサムネ
今週のお題「カメラロールから1枚」
カメラロールを上に上に。過去に昔に。思い出でいっぱいに詰まった私だけの箱を開けてみる。その中から見つけた1枚。
「LINEのサムネを最後に変えたのいつだっけ」
もう2年くらい変えてないと思う。社会人になったしそろそろ変えたいのだが、この写真は結構お気に入りなのだ。
これは無事学歴ロンダを果たした?同友WKが撮ってくれた。(彼は元気だろうか、連絡待ってます)汚い円と走り書きの文字がインテリっぽい雰囲気が醸し出ててる、気がする。そしてほどよく顔が隠れているので恥ずかしがり屋な私でも抵抗なく使えるのでこれは貴重な写真だ。
しかしこれは大学生の自分。嘘ではないが虚像の自分だ。今の自分に変えるとしたら次はどんなサムネにしようか。
シャレオツな街の風景やブサ可愛い動物やお気に入りのアニメキャラが無難かもしれないが、それは「逃げ」でしかない。
やはり私は「充実してるんだぜアピール」を“ともだち”にばら撒きたい衝動が根底にあるから、次のサムネは薄暗い部屋でローラン・ペリエ ラ キュベのボトルを友人たちと囲みながらシャンパングラスを掲げている自分にすべきだと思う。栗色外ハネセミロングの美女が隣で微笑んでいればなお良い。それでも顔は隠したいのでsnowの使用を許可しよう。
あとは海をバックに大小2つの手がハートマーク作ってるやつをサムネにするのなんてどうだろう?コテコテなシチュエーションだけど。
あの写真のリア充力はかなり強めで人を殺せるレベル。片思いの相手のサムネが思わせぶりなハートマークに変わってたら「あれ?俺と海なんか行ったけ」と現実をねじ曲げて解釈するしか弱者の生存方法はない。あれは噂で耳にするより心抉る。変わった後もいつも通りのLINEのやり取りが始まるとやるせない気持ちになるよね。
「サムネ変えたんだ」
「そうそう!いい写真でしょ」
「…ああ、いい写真だと思う」
としか返信できない不甲斐なさに泣ける。いっそのこと介錯してくれ…
これからはその手に銀色の指輪が加わるのか…
と理想的なサムネは沢山ありますが、無難なものに落ち着くのがオチだろう。ローラン・ペリエ ラ キュベを囲みそうな友達はいないし、手は2つあるけどどちらも全く同じ形をしているし、コロナでどこにもいけないし。だからこれは全て願望にすらならない妄想。栗色外ハネセミロングデニムパンツの美女への熱だけは紛れもなく本物だが。
この一年は私のサムネに注目ということで〆
989文字 30分+α