「名探偵ピカチュウ」を観て。リアルが故の距離感
先週の「愛がなんだ」に続き、映画館に行くのは二週連続である。
そこで見てきました!話題のハリウッド映画!
「名探偵ピカチュウ」
アベンジャーズじゃないよ。
「名探偵ピカチュウ」を観て
公開前後にはそこそこ話題になっていたPOKEMONまさかのハリウッド実写化。
CMをご覧になった人ならわかると思うが、ハリウッドのプロたちは架空の生物POKEMONに最先端技術を総動員して艶がある生命の息吹を吹き込んだ。映像界の最前線に立つ先鋭達の努力によって極限までゲーム界のポケモンをリアルに近づけた結果、そこに生まれたのは…
キモカワの向こう側の生物だった。
上映開始早々、我々が幼いころから持ち続けていたポケモンのイメージは早くも崩壊する。ちなみにゲームの中のエイパムはこれ⇩
それが…まぁこう
……(´・ω・`)
CGの技術に感心しつつも、やっぱりこう…清潔感がないというか、生理的に受け付けないPOKEMONもいたりして、私は微妙な表情で序盤眺めていた。
だがピカチュウが登場すると場面は一気に明るくなる。フサフサの獣毛を身に纏って、ミスタービーンに負けないほど表情筋を多用に動かすピカチュウは初見こそ少し引いてしまうが、軽快なトーク力とその子猫のような可愛さ(ネズミだけど)と懐が深い親父っぽさが織りなすそのギャップに我々観客は一気に心掴まれる。
というか、この映画の見どころの8割はピカチュウにあったと言っても過言ではない。
ストーリーは正直ポケモンが絡む必要あった?って感じのありふれた起承転結だったし、当初は目新しく見えていたポケモンも後半になってくると「あれ?さっきから同じポケモンしか出てなくね?」と制作側の都合が見え隠れしていたり…ヒロイン役はとっても可愛いんだけど演技がどこか拙い。可愛いんだけどさ。
終盤のバトルシーンは結構盛り上がった。ピカチュウの代表技っていつからボルテッカーになったんだろう。10万ボルトだったよね。だけどその高揚した気持ちも最後のミュウツーのチート的インフレ復元能力を見ると苦笑いに変わってしまった。
まだまだツッコミたいところは多々あったけど、ま、ピカチュウ可愛いかったし、OKです。
つまり映画としては及第点。
ただ、あの日あの時の思い出のポケモンたちが心音聞えるほどの皮膚感たっぷりに目の前に現れたことには感動した。それは他の映画には絶対ない独自の感動だろう。
幼い頃、ポケモンに青春の時間を少しでと費やした大人達は「大人が本気で追い求めた生きているポケモン」に感動を覚えるだろう。
ただベロリンガとルンパッパのファンの人は気を付けた方がいい。
そこそこ気持ち悪い。