【日高屋】油そばの流儀【汁なしラーメン】
すする。麺をすする。
ここは関東では知らない人はいない人気中華チェーン店「日高屋」東銀座店。
お昼時間をさけて入店したため、ウェイティングなし、相席なしで伸び伸び空間。注文の品が届くまで私は少しばかり気分が高揚していた…
関東の新卒向け合同説明会では必ずといってもいいほど名前を見かける日高屋。
それもそのはず、業績は年々うなぎ登りで、増加する店舗数はとどまることを知らない。今や中華チェーンの売り上げランキングは2位に位置している。(1位は餃子の王将)しかし、関東だけの出店で2位とは驚異的だ。すげぇ(3位は幸楽苑)正社員雇用が問題視される中、トップレベルの積極採用に取り組んでいる企業だ。
と、合説で得た日高知識をひけらかしたわけだが、今回の話は日高の雇用形態についてではない。
日高屋の油そば(汁なしラーメン)が美味い件について。
油そばをご存じだろうか。それは汁がないラーメンである。
今や確固たる地位を築いた油そば。ラーメンを作るうえで一番コストがかかるスープを廃止し、どんぶりの底に敷かれた濃厚なタレと極太の麺を絡ませる。食べるまでちょっとだけ手間がかかる麺料理。
スープがないから低カロリー!という暴論も聞えるが、炭水化物を目の前にしてカロリーを気にしているようなら、君は油そば向いてないんじゃない?(上司に言われたくない言葉第1位)私は油そばが大好きです。どのくらい好きかと言うとこれが原因で大学時代に10kg太りました。
その日私は財布に入っていた日高屋の※モリモリサービス券が決め手となり、赤い暖簾をくぐった。
※モリモリサービス券(名)
日高屋でもらえるサービス券
①麺大盛(70円)をサービス
②ライス大盛分(60円)をサービス
③味玉(100円)を半額で提供
上記の中から一つ選べる。モリモリと謳うわりにはしょっぱい内容である。
メニューには煌々と光る「油そば」の文字がっ!
それもなんと通常サイズでで1.5玉!
つまりモリモリサービス券で大盛無料を使えば実質2玉!なんてお得なんだ!というやっぱり抜けきらないデブ精神。
水を運んでもらったついでに「油そば、この券で大盛で」と言伝してゆっくり水をすする。
「おまたせしましたー」
ででん。
んん、うーん。見た目は意外と普通。いや安っぽいかな…
とりあえず食べるか。。。と
前に油そばはよくかき混ぜることが重要だ。調味料をいろいろぶっかけてから混ぜる人もいるが、まずは目の前に鎮座する油そば自身の持ち味と向き合い、ゆっくり吟味した上で自分色に味を染めていくべきだと俺は思う。
なので写真右上に見える温玉もまだ乗せる時ではない。ここが素人と玄人の差だ。
(こんな馬鹿なこと最後まで書いてたら最終的に2100文字超えちゃったよ)
さて、いただきます!
ずずずっ
ゴクッ
ふぅー
「美味い!!!!!」
と叫ぶほどではないけど
なにこれ普通にうまい。
麺は醤油ラーメンでも使ってる麺だから太さのインパクトはないけど、しっかりとコシがある。ちぢれ麺ってこともあってタレを掴んで離さない。タレ自体も鳥ベースの醤油風味?オーソドックスな油そばを突き詰めたような安定感のあるこってり感を味わえる。
どれどれチャーシューは…うーん、これも見た目なーんかちんけな姿だなあ。箸で掴むとその固さに眉を顰めてしまった。
しかし、口の中に持っていくと舌の温度で程よく肉が柔らかくなり、ジューシ―さを取りもどす。うまいうまい。何よりも2玉、大満足のボリュームだ。途中で温泉卵とラー油を入れて味の変化を楽しむことができるため飽きがこない。
「油そばに寄り添いながら味の変化を楽しむ」
これが俺の油そばの流儀だ。
うまいうまいと食べているが、そこに感動はない。
この美味さは「納得する美味さ」なのだ。
570円で普通に満足できる味が提供されているだけだなのだ。
そこがもしかしたら日高屋の魅力なのかもしれない。無理をしないそのままの等身大の味。そうか、この油そばもまたお客さんに寄り添っていたんだ。
「ごちそうさまでした」
「アリガトゴザイマシター」
拙い日本語と笑顔を返してくれた中国人スタッフの右手にはモリモリサービス券。
俺は大切に財布の中にしまった。
おすすめの油そば「春日亭」
最後に話ずれますが、私おすすめの油そば専門店は「春日亭」です。
ここの鳥豚油そばがうめぇんだ。だから特盛でもゴクゴク胃袋に流し込める。スタンプカードは三枚コンプリート。だって帰り道の途中にあるんだもん。つい寄っちゃうよね。気づけば週2で食べないと禁断症状が出てました。そりゃデブるわ。
今は更生施設(ジム)と店舗が閉店した(いろいろ揉めたらしい)のおかげで元の生活ができるようになりました。