淡々と、かつ着々と。

やるせない26歳が綴るこれは独り言

いつも通りのオムライス

梅雨の匂いも薄らいで、暑さをまとった風が吹く。

季節の節目だと人々の装いの変化が教えてくれた。この前までライダースを羽織っていた友人もいまや日焼けした肌の上に白Tシャツ姿になり、歩く人たちの恰好も全体的になんか薄い。

 

汗を滴らせながら面接帰りの道を歩いていると、清涼感溢れる広告が乾いた喉を誘惑してくる。「俺はポカリ派だから…」と心の中で呟いて目線を逸らすと、向こうでは半袖短パンのマネキンがさわやかに微笑んでいた。

辺りを見渡せば街は夏一色、梅雨が明けずとも夏はすでに始まっていた。

それもそうか、今日で6月も終わるのだ。

笑顔のマネキンを横目に歩くと、今度は人工的な涼しさが足元をくすぐった。目の前のファミレスから吐き出されたクーラーの恩恵だ。昼時で客の出入りが激しいこともあって、断続的に冷気が外まで流れてくる。ドアの開閉に合わせて店が呼吸をしてるようだ。空腹感に負け、涼しさに縋るようにお店に近づくと、窓ガラスに反射するスーツ姿の自分と目が合った。

 

4月から変わらない紺色スーツの格好。

人が、街が、季節が変わっていく中

自分はなにか変わったのだろうか。

 

席に着いた私はメニューを開かずに呼び出しボタンを押した。頼むメニューは決まっている、「オムライス」だ。この店ではオムライス以外を頼んだことはない。なぜなら「オムライス」は確実に美味し、俺はオムライスが好きだから。

 

店員はすぐにテーブルまでやってきた。

そして私はこう言った。

 

 

「カレードリアを一つ」

 

 

かしこまりました。と店員が去っていく。

 

入店から鼻に入り込む微かなカレーの香りが俺の判断を狂わせていた。そして店員が来る直前、テーブルの横に鎮座するメニューに書かれた「カレードリア」が偶然目に入った瞬間「オムライス神話」は呆気なく崩壊した。完全に不本意。そもそもなんでこんな日に辛いカレーの熱いドリアを食べなきゃならないんだ…

 

 

 

会計を終え、ありがとうございましたを背中で聞きながら俺は店を後にした。

一歩外に踏み出した途端に発汗作用がやる気を出し始める。体は正直だ。

汗ばんだ手で財布をケツポッケに押し込み、一息つく。

 

 

 

「カレードリアもありだな」

 

 

 

こんな風に人は小さく変わっていく。

 

 

 

 

 

 

 

眠い。ずいぶん前に書いた下書きを加筆修正しましたー。

ということで、今年も半分終わりますねー。どうでしたか上半期。充実してましたか?

考えてみれば1月~3月は学生だったわけですけど、学生だったことが遠い昔に感じませんか?感じますよね。

この6ヵ月…というより、卒業してからの3ヵ月。きっとみんな色々経験したんじゃないですか?酸いも甘いもそれこそ色々。

明日から7月。学校だったらプールとかが本格的に始まってイベントで季節の移ろいを感じることができたけど、卒業した俺たちがなにで季節を感じるんだろうって考えてみると、街の風景であったり、服装であったりなんだなと思いました。

夏休みの宿題という風物詩は目の前に現れてくれません。

 

そして、みなさんの夏の目標!または下半期の目標!は決まってますか?

私の夏…というか下半期の目標は、6年ぶりに恥ずかしがらず公言しましょう!

(ここで就活って言うのは当たり前すぎてつまらない)

 

 

 

 

「彼女を作るです!」

 

 

なぜ公言するのか。

女友達にこう言われました。

 

「もっと彼女欲しそうにしたほうがいい」

 

なんつーアドバイスだよ。

 

 

ということで、中学2年生みたいな抱負を胸に下半期も頑張っていきます。

みんなも暑さに気を付けて頑張ろう👍