淡々と、かつ着々と。

やるせない26歳が綴るこれは独り言

【ファミマ】『たべる牧場ミルク』途切れることがない甘味の地平線【新発売】

たべる牧場ミルクフラッペ

ブルーとグリーンが織りなす看板は夕暮れの中でよく映える。話によればこの二色は「楽しさ」や「新鮮さ」、「信頼」と「安心」を表しているらしい。

 

一日中労働に身をやつしたあとはいち早く家に帰りたいのだけれど、近所のコンビニにふと足が向いてしまうのが不思議だ。店内に入りひんやりとした冷気を全身で享受しながら、本能的に求めてしまうは専ら甘いもの。今日もまたデザートコーナーを見下ろしながら、一品一品正確に鑑定していく。ここは和洋入り乱れる甘味たちの迎賓館。

ところが左側から強烈な視線を感じた。そこは冷凍コーナー。おいおい待ってくれ、新発売のアイスココアはもうたっぷり味わったぜ。そんな目で見られても…

といいつつも火照りが冷めない体は冷気を求めて近づいていく。ん、よく見るとお前、ココアじゃないな。その正体は…

誰だ、お前。

その一言が俺の些細な抵抗だった。意識が戻ると俺の片手でキンキンに冷えてやがる「たべる牧場フラッペ」が牛の絵と共に微笑んでいた。

 

甘い、甘すぎる、だがそれでいい

みなさんは好きな飲み物なんですか?うんうん「ビール」に「ハイボール」、「コーラ」もいいですね、「オレンジジュース」も捨てがたい。

で、私は「牛乳」が好きなわけで、この「たべる牧場牛乳(ミルク)」を見ちまったら、買わないわけにはいかないでしょと。そういうこと。

 

そしてパッケージも見てほしい。

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かわいい。

ドヤ顔じゃないし、なんだろうねこの曖昧な表情。この中途半端加減が凄く俺の心をそそる。

 

 

購入するまでの自分の気持ちの揺れは

「ミルク(牛乳)好きだわ⇒暑いし丁度いいな⇒なにこれパッケージ可愛い⇒えっ『たべる』ってどういうこと」

まさにマーケティングにまんまと踊らされているミーハー20代といった感じが否めない。ぐぬぬ、今回は俺の負けだ。てか普通に高い(¥320)

 

さて、これは飲食物ですから一番重要なのは「

これだけ期待させておいてただの牛乳ってオチは許されない。だったらパックの牛乳(1000ml)にストロー差し込んで飲み干したほうがましだし、お得だ。

期待に満ちた熱い視線と共にトクトクと注がれるホットミルク。注ぎ終わったらあとは自分でかき混ぜて凍ったミルクを溶かしていく。

ストローを差し込んで、いざ実食。

 

ズズズー

 

 

 

甘ッ!!!!

 

 

あまい、なにこれ、甘っ!甘いだけじゃん!味の良し悪しを決める以前に甘味の強さに舌が驚いて機能しない。落ち着いてもう一口飲んでみると、あー?うん。もう一口目でなんとなく理解が及ぶ味に脳内が落とし込むことができた。なるほど、なるほど。

 

例えると、

 

ガムシロップをめっちゃ入れた牛乳(スムージー風)

 

である。これが企業案件だったら確実に怒られそうな例え。

牛乳」と思って飲んだからビックリしたのであって、「ミルク」と思って飲むとなんだかすんなり甘味の濁流が胃に流れ落ちていく。これ美味しいわ。リピートは…値段的にきついっす…

 

結局、家に帰る途中で飲み終わってしまった。捨てる場所がないので仕方がなく片手で持ちながら陸橋を渡る。喉が潤った満足感は今日も一日やり切ったという達成感を呼び起こし、それと同時に早く帰りたい気持ちが最盛してきた。人間の気持ちの変化は忙しない。

あたりはすっかり日が落ち、等間隔にならぶ蛍光灯が歩道の位置を示す。俺はスマートフォンで顔を照らしながら家路を進む。こんな夜は特に孤独を感じる。スマホを通して友達と繋がっている寂しいわけじゃない、ただ今ここでは一人だなと実感してしまう。そんな臭いことを思いながら左手に目線を向けると

 

夜風と共に中二病チックに漂う俺に向けて、一匹の牛がニヒルに微笑むのが見えた。

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