今週のお題「空の写真」
「千恵子は東京に空が無いといふ」
さて、この有名な一節。誰の詩でしょう。
A.高村光太郎
「道程」って詩が一番有名だよね。
「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる」
力強い詩だ。にほんごであそぼでも暗記しました。興味がある人は下のサイトどぞ。
高村光太郎にピンときてない?なら、これは見覚えあるでしょう。
彫刻家としての一面も持っている高村光太郎。のお父さん高村光雲の「老猿」。どこかで見たことあるのではないでしょうか。
高村光太郎って詩人の印象が強いけど、実は父親と一緒で本業は彫刻家で今でいう東京芸術大卒……ってこの話は今回どうでもいいんだわ。
千恵子(光太郎の恋人)は「東京に空が無い」と言ったらしいですが、果たして本当に空が無いのでしょうか?検証してみたいと
普通にあるじゃん。
今も昔もこれからも変わらない東京の空。
別に今回の記事は約80年越しに千恵子の上げ足を取りに来たわけじゃない。
私はこの景色を見た時に「初めて東京を見た」と心から感動した。私は生粋の東京育ちといってもいい年月をこの大都会で過ごしてきた。その中で「東京」を見たことはあっただろうか。ライトアップされた綺麗な夜景とか、日本一高い場所から見る絶景とか、今まで東京の姿だと思い見てきたものは、人為的に飾られた「虚像」だったのだ。着飾っていない裸の「東京」姿を今まで見たことがあっただろうか。
今、目の前には一面青空が広がっている。一体いつから東京の上に、日本の上に、この青空は広がっていたのだろう。きっとこの梅雨の時期でも雲に隠れているだけで広がっているはずなのだ。見えないけれどずっとそこにあったのだ。
レインボーブリッジが空と地の境界線となって、その上を文明の利ともいえる鉄の塊が滑走していく。流れて行く先に見えるのは高層ビルが立ち並ぶ東京のビジネス街。背筋を伸ばして立つビル達は残業の明かりで飾られることがなく、今はただ日光を浴びて規則正しく並ぶ窓を輝かせている。眼下に広がる街では慌ただしく労働力の大移動が行われている。広がる景色を達観しそして悟る。
これが「東京」だと。
ちなみにこの写真を撮ったのはド平日の月曜日
東京を噛み締めながら撮ったのが先の写真である。と言ったらカッコいいんだけど、実際はインスタに投稿するだけに取りました。
これから東京の姿はさらに変わっていくだろう。そしていずれ、東京は人々の夢と希望と欲によって歪な形に変わっていき、本当の姿が見えなくなるかもしれない。
だが空の景色はきっとずっと変わらない。天気の変化は起こっても、雲のさらに上空では青空がいつも広がっている。上を向いてみれば何千年、何万年前から変わらない「東京」の姿がそこにはあるのだ。
と、一通り書いたけど、結局なにが言いたいんだ自分。(酔ってて謎の義務感でキーボード叩いてます。)
つまり千恵子、東京に空はあったんだよ。
空つながりで。
みんな「天気の子」を見に行きましょう。とちょびっと宣伝して今日は〆