淡々と、かつ着々と。

やるせない26歳が綴るこれは独り言

『東京の景色』2020年修正ver

東京の景色

今週のお題「クリスマス」

「きれい……」

夜風に乗った彼女の呟きが耳に届いた。

「少し寒いけど」

白い息と一緒に言葉は冬空に溶けていく。

地上56階から見やる東京の景色。街明かりは透き通った夜を照らし散りばめられた星々も負けじと輝きを強める。遠くには街と空の境界線を引くように光の粒が整列していた。あそこは飛行場だろうか?

「きれいだな……寒いけど」

返事にならない独り言を吐いて彼女と肩を並べた。真横にいる男女は暖を取るように肩を寄せ合い甘い空気を漂わせながら微笑みあっている。たいして俺たちにはこぶし2つ分ほどの隙間が空いていた。その隙間をそっと埋めようとすると彼女は景色から視線を逸らすことなく同じ距離だけ遠のく。

「……東京タワー、よく見えるな」

「ね、あっちのスカイツリーよりきれい」

地上では圧倒されるビル群も見下ろしてみるとどれも同じに見える。だが東京タワーの存在感は下でも上でも格別だ。当たり前か、あれだけ真っ赤に輝いているんだから。観客は燃えるような輝きにスマホを向けてシャッターを何度も切る。目で見た生の記憶ではなくスマホで眺める飾られた記録を残そうとする気持ちが最近わかった。俺はスマホのカメラを起動させてゆっくり屋上の真ん中まで移動する。俺が残したい東京の景色はここに広がっている。両手を精一杯夜空に伸ばして、シャッターを切った。

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「これが東京の景色」

「なにそれ」

小さな笑顔がようやくこっちを向いた。桃色の唇から白い息が細く流れ、放流するようにゆっくりよ口を開く。

「ねぇ、写真撮ろうよ」

「はい?」

「二人で」

しばし無言、だけど無音じゃない。横から聞こえてくる甘ったるい会話、ゴウゴウ吠え続ける空調、スピーカーから流れる聴き慣れたクリスマスソング。

「あ、あぁ。じゃ誰かに頼んで……」

「インカメで撮ろ」

彼女はカメラを起動させると、手すりに背中を預けた。そしてぐっと手を上にあげてカメラを構える。視線で隣に来るように促され、かかげられたスマホを覗き込むように俺もフレームの中に収まる。

二人の距離は東京タワー1つ分。

 

ハッピークリスマス

こんにちばんは、私です。

本日12月24日はクリスマスイブ。

みなさんは今年のクリスマスをどう過ごしますか。いやこれは煽りでもなんでもなくてですね…

昔はサンタが来なくなった途端「あいつら浮かれやがって」と斜に構えて過ごしていたけど、この年になると素直にクリスマスを楽しめるようになりました。着飾った街の景色に心が躍るってやつ?( ;∀;)アレレ、ナミダガ。

 

 

と書いて1年が経ちました。

謎のテンションで書き上げただろうものを読み直すってすごーく恥ずかしいですね、今更ですが。今回はケーキを食べながらゆっくり修正したので一年前よりは読みやすくなったと思います。ああ、クリスマスイブにのうのうとブログを更新していることから私の現状はお察しください。

今年はもう色々と大変で、寂しさを忙しさで埋める生活をしていたせいか昨年に比べて女性に躍起になることはなくなりました。運命に待ちの姿勢ではいけないと知っているのですがいかんせん気持ちとお金の余裕がない、、、だけどここ最近中学高校の同級生の結婚話がちらほら聞こえてきて正直焦りはある。ああこの悶々とした気持ちも忙しさでかき消そうと思います。そう私は土日を含む29日まで労働が続くのだから!

 

ハッピークリスマス

やっぱりSKYNが一番!(申し訳程度のアフィリエイト

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