淡々と、かつ着々と。

やるせない26歳が綴るこれは独り言

見覚える街の見慣れない人混み

部屋に唯一設けられた窓を通って休日の爛々とした日差しが二日酔いの顔面を突く。明日なんかこなければいいのにと願わずに眠り、今日隕石降ってこないかなあと期待せずに迎える朝はなんと清々しいことか。

ゴールデンウィークも後半戦に入った。今年もなかなか密度ある毎日を過ごせてるのではないか。旅行も行ったし、飲みも行った。大きく何かを達成することはないが、何も得なかった無味乾燥な日はなかった。これもまた私に所以する充実ではなく、ひとえに周りの環境のおかげである。こっそりとここで感謝の意を表明しておこう。

街を漂う人波はコロナ前の景色を彷彿とさせたが、そこに哀愁を重ねる余裕は一切なく、東京育ちをどこかで自負している自分が人間の群れに酔ってしまい、日陰を見つけては時々足を止めて旅客のように忙しなく流れる都会の姿を眺めている。見覚えある街の見慣れない人混み。過去を覗くようにカメラを向けて今の景色にシャッターを切ってしまう。にしても最近暑いね。

 

とりあえず太陽が高い位置にあるうちからお酒を飲もう。3年間を取り戻すように忙しなく外出する人間として街の一部になろう。「人が多すぎるんだよなぁ」と愚痴りながら、冷えたグラスを傾けよう。コロナに喰われた連休、そこにあったかもしれない出会いや運命に思いを馳せながら。

f:id:lovelive-yuki:20230505095255j:image