淡々と、かつ着々と。

やるせない26歳が綴るこれは独り言

第二新卒でもなくキャリアもない若手の転職市場について

転職活動が終わったのでここにまとめたいと思います。

俗に流れる転職情報は有能ハイクラス人材や謙遜的有能人材に向けたものが多く、それゆえ「若手ならみんなホワイト大手に転職できる!」と言わんばかりの威勢に溢れた情報ばかりですが、しかしそれに釣られるのは無能ロークラスや傲慢的無能という皮肉が大変面白いところであります。

 

さて私生まれも育ちもキャリアも偏差値50を過ごしてきまして、これは謙遜ではなく本当に偏差値50に自負を持ちながら過ごしてきたわけでありまして、それ故に"一般的な若手の転職"を語るに足りるだろうということでここに稚拙な情報だけではありますが、まとめていきたいと思います。

 

 

大手に転職可能か。

A.不可能に近い

無理です。「いやいや私は僕は実際に……」と成功体験を語り出す人は謙遜的有能です。理想的な待遇でサーチをかけると輝かしい求人が沢山出てきますがそのうち8割はスキルで足切りされます。同時に「えぇ!若手でも3年でこんなに経験を詰めるものなのぉ!?」と外の世界にビビります。

そこに煌めく文言が登場。「未経験可」

ですが、これも仕事というよりお金をもらえる作業を何となくこなしてきただけの人には無理です。それっぽくエントリーシートを埋めた先にあるのは手切れ言葉に相応しいお祈りだけでしょう。

中には可能性に詰まった若手に広く門戸を開放している大企業もありますが、そういう企業は採用されてから本当の篩がけが始まるというのは言うまでもないでしょう。

 

違う業界、異業種に転職可能か。

A.大変難しいが、不可能ではない。

営業などの潰しが効く職種であれば業界変えは想像よりも容易だが、スポットライトが当たる業界はやはり厳しい。そういう意味でも学生から社会人になって初めて経験した1社目は重要な意味を持ってたなぁと実感する。もしあなたが新卒なら多少待遇に満足いかなくとも興味ある業界、もっと言えば嫌いではない業界を選ぶべきだ。

私も最初は異なる業種で仕事を探していたが、「なぜこの業界で働きたいのか」という基本的な質問に「おもしろそうだから」以上のことが見出せなかった。「おもしろそうだから」で採用していただけた企業もあったが、仕事に生きることで幸せになれると言わんばかりの待遇であった。それもまた幸せの形ではあるが。

 

逆に同業他社であれば3年ほどの経験を積めば、まず書類で落とされない。これは大手も然りであるが、求められるスキルが足りず一次で撃沈する。中小であれば実務経験を踏まえてフランクに自己PR、そして面接での深掘りも業界の共通言語でテンポよく交わせるため、あとは自惚れず謙虚にこれまでを語れば好印象にならないわけがない。

ということで私の新天地は同業他社である。理想や興味で選ぶのではなく、"嫌いではない業界"。なんだかんだそのくらいの距離感が仕事はちょうどいいのかもしれない。期待してない分、裏切られることもないから。嫌いじゃない分、好きになるかもしれないから。

「好きな仕事を探すより今の仕事を好きになった方が手っ取り早い」と多くの先人も言ってるが、仕事論における最大のアフォリズムなのではと思うこの頃である。年取ったなあ俺。

 

転職はすべきか?

A.知らん。

転職が終わった途端に成功体験として語り出すのはSNS儀礼のようなもので「いやいやまだ仕事始まってないのに成功はないでしょ」と無粋なことを呟いてはいけない。

求人票の情報だけで会社の本当の姿は測れない。それは転職を考えている多くの人が経験から理解したことであろう。数字は嘘つかないというが、数字が1番誤魔化しやすいことも。

なのでここで転職について肯定も否定も私はしない。だが年齢と共に選択の幅は確かに狭まる。これは第二新卒ではなくなった26歳でも十分に実感できた。結局のところ勢いで始めた転職活動なんて鬼が出るか蛇が出るか、人生賭けた丁半博打。しかしそれに勤しむのも、自分のことだけにとことん悩める幸せな若者に許された特権であろう。

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