【自称こってり】豚骨?いいえ、天下一品です。【食べる栄養ドリンク】
ラーメンじゃなくて「天下一品」を食べたい時ってあるよね
人工熱帯雨林を支えるのは紙の発火点を超えてもおかしくない熱を帯びたアスファルト。その上をスーツ姿で闊歩す……
ああああ、導入部分が毎回毎回「暑い描写」から始まってしまうんじゃ!って叫びたいくらいカンカン照りの日が続きますね、こんにちは私です。青色のワイシャツって結構汗染みが目立つんですね……家で脱いで背中部分を見たら大きく藍色に染まってて1人で赤面してました。新陳代謝の良さには定評がある私ですが、今日は特に調子がよかったように思えます。その理由は……天下一品を訪れたからでしょう。
天下一品 池袋東口店
ラーメンライス定食 ¥880
みなさんは天下一品を食したことがあるだろうか。まず言っておくが、これはラーメンではなく「天下一品」なのだ。唯一無二の圧倒的武器を手にした逸品は既存の料理分類を外れ、独り立ちをする。ラーメンという抜け出すことができないと思われていた強固な大枠から、圧倒的独創性を兼ね備えて飛び出してきたのがこの「天下一品 こってりラーメン」だ。
その特徴は何と言ってもスープである。もうドロッドロ。急にオノマトペに頼り始めて幼稚な表現になったけども、ほんとドロッドロ。ポタージュ状のスープにまず驚くことだろう。けして美味しそうなスープではないが、なにも身構える必要はない。なぜなら天下一品を好きになるには一口すすれば十分だから。
天下一品は「こってり」という名前でこのラーメンを売り出しているが、これが「こってりの基準」になってしまったら、地球上9.9割のラーメンは問答無用で「あっさり」に分類されてしまう。そのくらい他を寄せ付けない暴力的なこってりパワーを持っているのは明白だ。もう一口食べたらわかる。こってり云々の前に、これはラーメンと分類するにはあまりにも独創すぎるのだ。
こんな噂を聞いた事あるだろうか。
「ラーメンを食べたい」ではなく「天下一品を食べたい」と渇望して本能的に足が店へと動き出す。
小耳に挟んでいた程度の情報だったが、ついに今日私は感染してしまった。突然に『ああ、天下一品食べたいなぁ…』と高鳴る心臓の奥底でくすぶった心が騒ぎ出す。そこからの記憶は曖昧だ。意識が戻った時には既に麺はたいらげており、残ったスープとライスを混ぜ合わせながらラストスパートをかけているところだった。(これはただの表現です。天下一品は法外料理ではありません。)
真面目に解説します。
ちなみにラーメンの味は「こってり」「あっさり醤油」「屋台の味」の三種類から選べます。最初はとりあえず「こってり」を選んで天下一品を知ることから始めましょう。
ベースとなっているのは豚骨。豚の嫌な臭みはない。見た目からは想像できないくらい味の口当たりは優しく、背油や表面に浮遊する油を飲み干すような不快感は一切ない。ただ、スープそのものがドロドロでクセがあるのでここが苦手という人は一定数居る。
スープに粘性があるのでストレート麺にもしっかりスープが絡みつく。ただ、あまりにドロドロすぎて麺同士ががっちりくっついてしまっている。しっかり麺をほぐさないと大変なことになる。一口目の箸で大半の麺持ち上がってしまい、麺を引きはがすために高い位置まで持っていくと、目線以上の高さから麺の塊がスープに直下し、反動で熱々のポタージュが体に……と懐かしい素人時代の思い出である。少しずつ、ゆっくり、ほぐしながら食べよう。
具に関してはあまり期待しないほうが良い。チャーシューはペラペラだし、ネギも少し乾燥している。ただ、不味いことはないので最低限のトッピングを用意したといった印象を受ける。
そして、〆の逸品としてライスだ。ラーメンの残ったスープと白米が合うというのは人類普遍の常識だが、この天一のスープは特に白米と合うのもあらためて覚えておかなくてはいけない新常識だ。これがめちゃくちゃ美味いんだ……(正直麺いらないからライス&スープで売ってほしい。)
深夜2時に書いてるんだもん。お腹減ってくる。
こってり一筋48年。始まりは会社の倒産を機にラーメン屋を開いた一人のおじさん(当時36歳)。今や全国238店舗を展開中!(我が田舎、岩手にはない)毎年10月1日には「天一の日」として様々なお祭りイベントを開催!ラーメンには夢があるなぁと再確認させてくれるお店だ。
店のマークは赤い日の丸を横ぎる一本の白線。「一」で結ぶのは「唯一」と「一品」だと私は勝手に思っている
天一未踏の者よ、「天下一品」の奥底へ共に沈んではみないか。